【祝!100話目】コンプリート

パンチラ(単発)小説

・・・・白。

・・・・ピンク。

今日は2名か。

体育の授業で今日の取り組みについて総評を述べる先生を囲む生徒たち。体操服のハーフパンツ姿で体操座りをする生徒たちの中には、そのハーパンと足の隙間からパンツが見えてしまっている女子生徒もいる。
退屈な日常の中でこの時間が一番の楽しみだ。

あゆかは白。

満里奈はピンク。

クラスメイトの中でもとりわけ無防備であるふたりのパンツが見れたのはこれで何度目のことだろうか。ふたり合わせれば、もう両手両足の指の数では足りない。
とくに満里奈のピンクのパンツはもう常連だ。このピンクだけでも4回目。
これ以外にも白地のハート柄、色違いの黒地のハート柄、白、グレーのパンツを見たことがある。これを“見慣れた”というのは贅沢なことだろうか。

うちのクラスには不思議と足の細い子が多く集まっている。今日はあゆかと満里奈のふたりしかパンツが見えていないが、学級委員の前田さんは先週の授業でグレーのリブのパンツが見えていたし、図書委員で眼鏡系真面目女子の元永さんはグレーのパンチラをする前田さんの隣りで黒の生地にアルファベットや数字が白いフォントで散らばるように書かれたパンツをハーパンの隙間から披露していた。
クラスを代表する陽キャコンビの明奈と優菜は4日前の体育の授業でともに水色のパンツが隙間から見えていたが、どちらかと言えば真面目な明奈は綿、宿題を提出したところを見たことがない優菜はサテン素材のパンツだった。
クラス替えから半年が経過した現段階でも、僕がまだ一言も会話を交わしたことが無いほどに物静かな吉浦さんは一昨日の体育の授業の際に黄緑と濃い緑のチェックのパンツを履いていることがわかったし、男子嫌いで有名な美紀さんは昨日の学年集会で体育館の床に体操座りをしていたが、後ろの子から話しかけられて振り向いた際に足元が大きく開き、スカートの中に履いていたハーパンと足の隙間が大きく開いた。そのことで、ハーパンを履いていながらにして、真っ白でメッシュのような生地のものを“パンツ丸見え”状態にしていた。
今、僕の隣りに座っている松崎さん、その松崎さんと仲の良い森さんと藤村さんはいつかの昼休みに3人並んで教壇に腰をかけていた。そして3人並んでハーパンの隙間から真っ白なパンツを見せてくれていた。
クラスで8番目くらいに可愛い江島さんは水色と白のチェックパンツを、9番目くらいに可愛い大島さんはオレンジと赤のチェックパンツを避難訓練で机の下に隠れた際にそれぞれ披露してくれた。
そして、自宅が隣り合っていて幼馴染である唯奈は幼少期から何度もパンチラを見てきたが、今でも部屋のベランダに出ればすぐ隣りに干してある白やピンク、グレーのパンツを毎日のように見ることができる。

と、まぁ、こんな感じでうちのクラスの女子はみんな日常的にスカートの下にハーパンを履いてパンチラ防止に努めているものの、かなりの高頻度でパンチラしている。このわずかな文量にもかかわらず14名のパンチラを紹介させてもらった。
僕はこの中2になったこの半年間で、クラスに在籍する18名の女子のうち、14名のパンツを見たことがあった。

これだけ毎日のようにパンツが見れるため、中2の僕にとっては夜のお供に困ることはない。毎晩、クラスメイトの誰かしらのパンツを思い出している。

だが、まだパンツを見たことのない子が4名いる。そのうち、田中さんと野田さんについては・・・失礼だとは思うが見たいとは一切思わない。学年でもワースト1・2位を争うレベルの外見。田中さんのぼさぼさの髪はシャンプーをしていないのではと疑ってしまうし、野田さんの制服や体操服はいつもペットの猫の毛でまみれていて、ふたりともに清潔感がない。加えてまともに会話ができない陰キャという性格。彼女たちのパンツを想像するだけでも逆に不潔に感じてしまって気持ち悪くなる。

その反面、ずっとパンチラを狙い続けているのに堅いガードを破れない子もいる。
テストの成績が常に学年トップで眼鏡美人の美咲さん。
読者モデルとして活動しているという噂のある学校のアイドル穂乃果さん。

このふたりはとりわけガードが堅い。

成績優秀な眼鏡美人の美咲さんは体操座りするときは必ずハーパンを腕で抱き込むため、そこに隙間が生じない。

読モの穂乃果さんに至っては、ハーパンの中が見えたことがあったが、その下にさらにスパッツを履いていた。

なんとかしてこのふたりのパンツが見たい。

そしてクラスメイトパンチラをコンプリート(仮)したい。

英語や数学の授業中も、常にどうすれば彼女たちの牙城を崩せるかということばかり考えていた。

「おい、毛利、ボーとしてないでこの問題答えてみろ!」

体育後の社会科の授業中だった。
いかにしてふたりのパンチラを拝もうかとばかり考えていた僕。誰の目から見ても授業に集中していなかっただろう。社会科の藤田先生のご指摘はごもっともだ。

「えっと・・・・日本国内で天下統一を成した豊臣秀吉は慶長・文禄の役と二度にわたる朝鮮出兵を行ったが、その本当の目的は明や朝鮮の支配ではなく、アジア諸国へ侵略を行っていたスペイン軍の進出を牽制することだった。 ・・・で、いいですか?」

「え?いや、教科書にはそんなこと・・・」

「“耄碌した”とか、“天下統一して調子に乗った”というのが理由として挙げられる朝鮮出兵ですが、近年の研究では秀吉の主君であった信長がこの思想を持っており、秀吉は主君の考えを踏襲しているとの見解も出てきてます。当時の日本で布教活動をしていた宣教師のルイス・フロイスの書簡にも、もともと信長が明への出兵を考えていたと記されてるようです。現行の学生指導要領が施行された7年前には一部の学者しか主張していないような学説でしたので、教科書には載ってませんが、近年再評価されるようになった考えですよ」

「・・・わかってるなら・・・いい」

振り上げた拳の行き場を失った先生は、バツが悪そうに授業を再開した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ねぇ、本当は1位狙えるんじゃないの?」

帰りのホームルームを終え、リュックを背負った僕に声をかけてきたのは意外な人物だった。

「本当は私よりも勉強できるんじゃない?」

声の主だった眼鏡美人の美咲さんは、僕を挑発するような目をしていた。

「僕が得意なのは歴史だけ。同じ社会でも地理なんかは頭に入らないし、数学なんかは因数分解で躓いてる。英語は去年過去形を習い始めた時点で諦めた。そんな僕が1位なんか狙えるはずはないよ。」

「そう。じゃあちょうどいいね。
 明日は予定ある?勉強会しましょう。
 あなたの歴史の知識は高校進学以降、
 必ず私の役に立つし、私もあなたの
 苦手分野をマスターする方法を知ってる。
 お互いにWin-Winでしょ?
 明日の14時に駅前の喫茶店でどう?」

確かに。
彼女の言うように。これは上手に使えばWin-Winだ。思いもがけないところからチャンスが舞いこんできた。

「人のいるところで勉強するのは苦手なんだ。だからといって自分の家で勉強するのはもっと苦手だ。どちらも集中できない。
美咲さんの家でっていうのはどうだろう?」

適当な嘘だからバレていないか心配だったが、知的好奇心旺盛な美咲さんはOKと即答した。

翌日。
閑静な住宅街にある公園で待ち合わせた僕は、初めて見る私服姿の美咲さんに案内されて彼女の家、そして彼女の部屋にお邪魔した。
美咲さんの家は公園から歩いて3分くらいのところにあった。
美咲さんの部屋はシンプルなものだった。
思った通り、美咲さんの部屋には学習机がある。

だが・・・

「じゃあ、早速始めようか」

部屋の中央には折り畳み式の簡易的なローテーブルが置かれている。
テーブルを挟んで僕たちは問題を解き始めた。

“教え合うと言ってもお互いの実力がどれくらいかはわからない。明日までに僕は日本史を、美咲さんはとりあえず数学のテスト問題を作成してその問題で間違えたところをベースに解説し合うっていうのはどうだろう?”

僕の提案は“それはいい考えだね”と彼女は快く引き受けてくれた。
学習机だと向かい合うことができない。
椅子に座ってしまえば、それこそ絶望だ。
同時並行で問題を解く時間を作ることで、床に直接座り、なおかつ正面を向き合うような環境設定ができるのではないかと考えたが、ここまで想定通りにいくとはな。

問題にとりかかる。
最初のうちは真剣に取り掛かった。
座布団に正座した美咲さんも真剣に問題に取り掛かっているが・・・。
15分程が経過した頃だった。
美咲さんに落ち着きがなくなってきた。
僕もそうだが、日常的に正座するようなことはなかなかない。数分も正座していれば足がしびれてくるし、正座じゃなく仮に胡坐だったとしても尻や腰が痛くなる。体が悲鳴を上げてしまうのはしょうがないことだろう。

さらに5分程が経過した。
とうとう美咲さんが正座をやめた。
足を崩した美咲さんは体育座りのようになった。

よし、今からだ。
僕が作った美咲さんが解いている問題は選択式ではなく自由記述型の問題にしている。それを簡単な問題と、解けそうで解きにくい問題を交互にならべている。
中3の履修範囲をマスターしているような生徒であっても解答に1時間は要する問題を作成していた。簡単な問題で自信をあおり、解けそうだけど解きにくい骨のある問題は彼女の知的好奇心をくすぐる。
彼女の視線の先は僕の作ったプリントと、ペンを走らせる解答用紙にしか向いていなかった。

お互いに解答を終え、解説を行う。
僕が指摘する箇所を感心しながら吸収していく姿や、僕が間違えたところを分かりやすい言葉で丁寧に説明してくれる美咲さんは、教室で見る姿よりも素敵だった。

「今日はありがとう」

約3時間の勉強会を終えて、玄関で靴をはく。

「すっごく楽しかった。また来てくれる?」

「こちらこそ、よろしくね」

来週も勉強会を開く約束をして玄関を出た僕は、歩きながらスマホを眺める。
動画フォルダを開くと小分けに5分程度の動画が3本格納されている。
再生すると、画面にはさっきまで僕が使っていたローテーブルの台座の下が映っていた。

写っているのはベージュのショートパンツと健康そうな足。左の膝頭にはあざのようなものが映っていた。

動画を再生して1分・・・2分・・・体育座りのようになっていた足元の角度が変わった。

学校での体育の授業で見る体育座りでは、彼女の腕によってぴったりと抱きかかえられる短パンの裾。
いつも裾を押さえるその腕はいま、難問の解答をつくるためにペンを走らせている。

隙間を埋める腕はない。

だから・・・見える景色があった。

黒。

ベージュのショーパンと足の隙間、鼠径部にいま、黒い布地が映っている。

美咲さんは・・・ダーク色、大人びた色が好きなのか。

美咲さんのパンツは黒・・・黒だ。

歓喜しながら、画面を見続ける。ここで1本目の動画が終了した。

2本目の動画を再生する。

カメラのレンズは引き続き、黒いものを捉えている。

動画を再生して1分・・・2分・・・また足の角度が変わった。

ショーパンと足の隙間が少し広がった。

白。

白だ!

さっきまで見えていた黒はパンツのふちに過ぎなかった。

パンツの本体(?)部分は白い綿の布だ。

先ほどの歓喜を上回る喜びだった。
黒だと“もしかするとブルマとか小さいスパッツかも”という考えが頭をかすめてしまう。
やっぱり女の子のパンツは明るい色でないと。

そのうえで、白というのは“これはパンツです”と最上級の自己主張をしてくれるものだ。

美咲さんの紛れもない白いパンツ。

美しい。

この体勢のまま2本目の動画は終了した。

そして、3本目。
再生すると、2本目の動画と同じ足の角度、同じパンツの見え方だった。

1分・・・2分・・・足の角度が変わる。

足とショーパンの隙間がまた広がった。
クロッチ部分のほぼすべてが画面に映った。

その白い布には、小さなピンクの星、小さな黒いハート、小さな水色の水玉が映った。

美咲さんのパンツは

黒いふちの白い綿の布地で、さまざまな小さい模様がイラストされたパンツだった。

素敵だ。

素敵すぎる。

美咲さんの見せる初めてのパンチラは、普段のクールな眼鏡美人の彼女とギャップがあるものだった。彼女のキャラクターとは異なる可愛らしいパンツ。今まで見てきたクラスメイトのどのパンツよりも刺激的だった。

自分のズボンの中は固くなり、尿とは違う汁が垂れていくのを感じる。

可愛い。

素敵。

最高。

最高だ。

美咲さんがこんなかわいいパンツを穿いてるなんて。

すべての動画が再生時間を終える。
至福の時間だった。

でも・・・・まだ終わりではない。

美咲さんの家がまさかここだったとは思ってもみなかった。
これはもう、運命なのだろう。
僕は美咲さんの家から5軒隣りにある一軒家の前にいた。

あの日。
“庭に洗濯ものが干してあるかも”
そんな期待をもって、学校帰りに後をつけた時、あの子が入っていったのがこの家だった。その日以降何度か家の前まで来ては、庭に目をやった。
洗濯物が干してある日はあったが、シャツやスカート、バスタオルと言った大きなものだけだった。どうやら僕の求めている小さめの洗濯物は室内干ししているようだ。

だからこそ・・・今日こそは・・・・

彼女とは数回しか話したことはないが、彼女が友人たちとと会話する声が漏れ聞こえてきたことを覚えていた。
彼女の家庭は母子家庭で、母親が家庭を支えている。そのうえ、おじいさんも同居している。介護とまではいかないが、年相応に体にはいろいろ不具合があるようだ。

そして

「今度の土・日は撮影で東京に行くんだ。お母さんと一泊するの」

読者モデルをしている彼女は、少しでも家計の足しになればと土日に仕事をすることも少なくなかった。

そう。

学校のアイドルである穂乃果さんは、いま、この家にいない。

そして・・・

秋も深まり、辺りも薄暗くなっているにも関わらず、道路から見えるほとんどの部屋で窓が開いている。おじいさんが窓を開けたままにしているようだ。

今日しかない。
もうこれは運命としか思えない。
周囲に人の目がないことを確認し、敷地内に入る。

庭から見る建物内は1室だけ明かりが灯っている。その部屋さえ避ければ・・・
明かりのついていない薄暗い部屋の網戸をゆっくり開く。

ゆっくり・・・ゆっくり・・・

音を立てずに建物内に入った僕は、そのままゆっくりと歩く。
侵入した部屋から廊下に出ると、目の前に階段がある。
勝手なイメージだが、子ども部屋は2階にある。

ゆっくり・・・ゆっくり・・・

音を立てないように階段を昇った。
2階には2部屋あったが、答えはすぐにわかった。
階段の正面の部屋の扉は閉まっていたが、右奥の部屋は空いている。
階段から見えた部屋の中には学習机があり、その机の上に僕も使っている学生カバンがあった。改めて2階に人がいないことを確認した。
部屋に入ると、そこは女の子の部屋らしくぬいぐるみが飾られていたりファッション雑誌が並んでいた。
その部屋にカラフルな引き出しをした衣類棚がある。
上から順に引き出しを開いた。

3段目だった。

そこにはピンクやオレンジ、黄色、水色、黄緑などの柔らかい色をした僕のお目当ての物が多く敷き詰められていた。
1枚1枚を、丁寧に広げる。

ピンクの布に柄はなく、フロントに同じ色の小さなリボンがついている。
オレンジの布はフロントに何もないが、後ろを向けるとフルーツのオレンジが輪切りにされたイラストがプリントされている。
黄色だと思った布は白の布地に小さな黄色のドットが無数に散りばめられたものだった。
黄緑の布はフロントに花柄があしらわれている。
そして、水色の布はリブとなっており、いくつかの英単語のプリントとモコモコした素材がとても可愛らしかった。

どれも綿の素材でやわらかく、思わず1枚1枚ほおずりしてしまった。
他にも黒と紺の無地が2枚ずつあったが、これはいわゆるサニタリーショーツという奴だろう。先ほどのパンツとは素材が違っていて、クロッチ部分の内側にはザラザラとした布が重なっていた。

ここまで来ると我慢できないこともある。
自分の履いているズボンに手をかけ、クラスのアイドルであり、雑誌にも載る読者モデルの部屋で、僕は下半身をさらけだした。

そして、引き出しの1番手前にあるグレーの布を掴んだ。

ことを済ませても、まだ欲求はでてくる。
このまますべてを持ち帰ってしまいたい。
だが、そんなことをすれば警察が動きかねない。

先ほど美咲さんのを撮影したスマホのカメラを起動して、色鮮やかなすべてのパンツをピンボケしないように高画質で撮影した。
そして、ピンクのシンプルパンツと水色のリブパンツ、そして2段目の引き出しに入っていた3枚のスパッツだけをいただくことにした。

月曜日。
3限目は体育の時間だった。
体を動かし終え、先生を半円で囲むように座って授業の総評を受ける。
僕の視線の先にいる穂乃果さんは、初めて“パンチラ”していた。

足とハーパンの隙間から見えるものはいつものスパッツではなく、グレーのパンツがはっきりと見えていた。

そのグレーのパンツのお尻にスヌーピーが印刷されていることは穂乃果さんと僕しかしらない。

そしてそのグレーのパンツのクロッチに、僕の遺伝子が染み込んでいることは僕しかしらない。

クラスメイトには16名(ほんとはあと2名)の女子がいる。

そのうち14名のパンチラは僕の脳に鮮明に焼き付いている。

そして、成績優秀で学年1位の美咲さんのパンチラは僕のスマホに保存された。
読モもやっている学校のアイドルである穂乃果さんの一部のパンツは僕の部屋にある。

最上級にガードの固かった二人のパンツは、半永久的に僕の手元に残った。

クラスメイトのパンチラをコンプリートした記念にみんなにもこの喜びを共有したく、筆を執った。

パンチラというのは男子の希望だ。

この希望を共有できたことを、大変うれしく思っている。

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